2011年8月20日土曜日

8月20日執筆メモ;中国銀聯(ぎんれん)カード、VISAを抜き去りトップに

中国銀聯(ぎんれん)カード、VISAを抜き去りトップに

 2011年8月20日 16:14

一世代前なら、カード1枚で世界各国の買い物が可能だという時代を、まるで近未来のように捉えていただろう。現代では現金取引が主流であるとは言え、国際クレジットカード1枚であらゆる買い物の方法が可能である。そして今、このクレジットカード界に新興国の足音がこだましている。



中国国際放送局が報じたところによると、中国の決済企業が提供する「银联卡(銀聯卡:ぎんれんカード)」の発行枚数が25億枚に達したと発表された。この時点で、銀聯カードの世界発行率は29.2%を記録。これまで首位であったVISAカードの28.6%を抜き世界最大の流通量となったという。銀聯カードは、いわゆるデヴィッド機能を主とするカード。中国国内に持つ自分の銀行口座とリンクし、残高から支払い金額が引き落とされる仕組み。一時的に金額を立て替えるクレジットカードは金銭的信用が必要になるが、銀聯カードは口座さえあれば利用出来る為、中国人の大多数が利用している。



もっとも、これは発行部数が続伸したという報道。確かに国内や欧米各国でも中国人観光客向けに「銀聯カード対応」のATMや店舗が数多く見られるようになったが、現時点ではまだ世界的な使用率は限定的だ。また、筆者は今回も、世界発行率29.2%と的確な数字が示された事を、少々疑っている。今年1月に発表されたGDP数字もそうだが、なぜか、中国経済は競争国の数字を抜き去る際、"ちょうど"抜いてくれる。数字は結果の産物というより目的の産物であるという中国当局に必要なのは、まさにcredit(信用)である。



【記事:G・JoeⅡ】





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