サッカー・ベルギーリーグ、震災野次に川島猛抗議!
2011年8月21日 18:14
「黙して語らず」は、ある種の日本国民における美徳だと言えよう。口数多くなく、質実剛健の構えで有事に備える。歌舞伎の題目『鉢の木』では鎌倉武士の崇高さを伺う事が出来るが、ああした武士の魂が民族の遺伝子に含まれているやもしれぬ。しかし、ベルギーでは逆に、こんな諺がある。「黙っている者は賛成している」。欧米で沈黙は通用しない。今回、川島はよく抗議してくれた。
19日、サッカー・ベルギーリーグ第4節のゲルミナル戦に先発出場したリールス所属の川島永嗣に、卑劣な野次が飛ばされる騒動が発生した。相手サポーターはいつもながら野次を飛ばしていたが、その中に「カワシマ!フクシマ!」と挑発するものがあり、加えてビールのコップを投げつけるという一幕もあったという。大震災と結びつける心無い野次に対し、川島は猛抗議。試合は一時的に中断した。翌日、川島はブログにて心境を告白し、あの野次をどうしても許せなかった事、今は気持ちを切り替えている事を語っている。尚、各欧米メディアも今回の騒動に対しては「恥ずかしい事」と報じられる模様だ。
人間は興奮状態になると分別を欠き、思わぬ攻撃的な言葉を放り投げてしまう事がある。今年7月に国民中から大批判を浴びた松本復興相の騒動が良い例であろう。自身は「黙して語らず」をベースに、とんでもない事を語ってしまった相手には「黙せず諭す」の態度で、有事に構えたいものである。
【記事:G・JoeⅡ】
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